タピスリー、貴婦人と一角獣、トレイシー・シュヴァリエ、真珠の耳飾りの少女、
フェルメール・・・。
夏休み、お友達と映画を見に行く約束をした子供が心配で離れたところで観た
「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」。
ブラック家の家系図がどのように映画に出てくるのか私は楽しみでした。
タピスリーに織り込まれた家系図は期待を裏切りませんでした。
が、ヘレナ・ボナム=カーター扮するベラトリックスの顔が写真のように
織り込まれていたのにはちょっとがっかり・・・。
中世の絵の様にデフォルメして織り込んでくれれば!
クリュニー中世美術館にある6枚のタピスリー「貴婦人と一角獣」
謎に包まれていて興味を持っていました。
「真珠の耳飾りの少女」がベストセラーになったトレイシー・シュヴァリエ
が どのような6枚のタピスリーにまつわる物語を作ったのか、
ワクワクしながら読み始めました・・・。
「真珠の・・・」フェルメールにくらべ なんてなんて軽い絵師・・・。
共感も好感も持てません。
それでもタピスリーが出来あがっていく工程・・・様々な人たちの
心の内を知りながら読み進むのは面白かったです。
その時代の空気も伝わってくる、やっぱり文才なのかな。
「春」の一部
1484年から1500年頃織られたとされる「貴婦人と一角獣のタピスリー」
1482年にボッティチェリの「春」があります。
わたしはタピスリーの図案を描いた絵師はパリからフィレンツェに行って
ボッティチェリの「春」を見て・・・この絵に恋をした!のだと思う。
物語にもフィレンツェが出てくるかと勝手に期待していました。
「春」も結婚の贈リものとして描かれた絵。
象徴を描き込み、数百の花と花言葉を添えて・・・。
絵師が、この絵を見たのは確かだと思うのだけれど。
もうひとつ「貴婦人と一角獣」の物語が出来そうです。
最近TVで放映された「真珠の耳飾りの少女」
絵の具を調合している場面が印象的・・・
絵の具は宝石、ラピスラズリも使われている。
映画の色もフェルメールそのもので 一瞬一瞬の場面に
このような絵があったかな!?と思ってしまうぐらい。
監督の執念が伝わってきます。
その何週間前かには「ヒヤシンスブルーの少女」が放映されています。
世に知られていないフェルメールの一枚の絵を巡っての物語。
フェルメールの絵には人を虜にし魅了する力が潜んでいるようです。
夫もドレスデン美術館で見た「窓辺で手紙を読む若い女」に
魅了された一人です。
一人で「牛乳を注ぐ女」見に行っています。
ここ何ヶ月タピスリー、トレイシー、フェルメールが頭の中をグルグル
回っていました。
夫が絵を見てきてくれてスッキリしました。
自分で見たらもっとスッキリしたかもしれませんが。